こんにちは!すし子ママです
当時生後4か月だったすーとユッケくんと、日本で住んでいたアパートを片付けて、ほとんどの家財道具をユッケくんの後輩学生に譲り、ガランとした部屋を見たときの寂しさは今でも思い出せるくらいです。
その家でユッケくんとの結婚生活が始まり、妊婦生活を送り、すーが生まれて、初めての沐浴をし、慣れない子育てにユッケくんとケンカしたり、夫婦交代で夜泣きするすーを何時間も抱っこしてはそのままソファで眠ったり...思い出は数えきれない程できました。
そんな我が家を離れて、先の見えない不安な気持ちと新しい生活が始まるワクワク感が混在した状態で、韓国でのユッケくんのご両親との同居生活が始まりました。私が渡韓した時、私の韓国語レベルは0でした。決して大げさではなく、韓国語で1から10も言えないくらいのレベルでした。
そこで、まずは韓国語を学ぶことに専念することにしました。とはいえ、まだ生後4か月のすーがいます。授乳もしてるし、長時間学校に通うことは難しい。そんな時知ったのが市の多文化家族支援センターで提供している外国人配偶者の為の無料の韓国語教室でした。
ユッケくんが色々と手続きを進めてくれて、私は無事韓国語の授業を受けるべく、クラス分けテストに挑みました。
案内された教室へ入ると次の学期から授業を受けようとしてる東南アジア系の奥さん方も5~6人いて、テストが始まるとみんなの問題を解く音がカリカリ...。私は、1問くらいわかる問題があるだろうと思っていましたが、ザーッと最後まで目を通して驚愕!1問もわかる問題がありませんでした(笑)
始まって3分で全てを諦めた私。問題を全部解いたら部屋をでていいのか、途中で先生に何かを告げて出ていく他の奥様。どうしていいかもわからずただ席に座っていることしかできない私は結局テスト終了の時間までボーっと宙を見つめて過ごしました。
そして、テスト終了後すぐにレベルが発表されるのですが、私はもちろん一番初歩の1단계(1段階)クラスでした。
初めての授業の日、ユッケくんのお父さんが車で教室まで送ってくれました。ドキドキしながら教室へ入ると、生徒数は20人くらい?やはりテストの日と同じく東南アジア系の若い女の子達が多く、みんなもう結婚してるの!?くらいの若さで自分も大学生に戻ったかのようでした。
とりあえず空いている席に座った私はただただクラスの様子を見ていました。韓国語ではない言葉でわいわいおしゃべりしているみんな。日本人ぽい人はいないなぁ...なんて思っていたら、スタッフの方が一人の可愛い女性を連れて入ってきました。明らかにアジア人離れした彫の深い美人顔に明るい茶髪の女性でした。
その女性を何気なく見ていると、彼女の方もこちらを見てにこっと微笑んでくれました。え!うれしい!!(笑)
私はもちろん韓国で友達なんていませんでしたから、誰かとアイコンタクトをとれたことが嬉しくて、こちらも思い切りにこっと笑顔を返しました。
韓国語の先生が入ってきて授業が始まりました。ゆっくりハキハキと話してくれる、綺麗な女性の先生で自分より若そうな先生でした。まずは一人ずつ自己紹介をすることになり、私はみんなが言っていた紹介フレーズをそっくりそのまま真似して何とか自己紹介を終えました。たしか、「私はすし子ママです。よろしくお願いします。」くらいしか言ってません(笑)
小休憩の時間になり、何気なく後ろを見ると先ほどの可愛い女性と目が合ったではありませんか!私は韓国語はできないけれど英語は一応できたので、思い切って彼女に”Do you speak English?”と聞いてみました。すると、”Yes”と言ってくれたではありませんか!それから彼女と英語で少し自己紹介をし、後半の授業では隣の席に一緒に座りました。
彼女の名前はディラーラ。トルコ人で旦那さんがトルコに旅行に来た際恋に落ちて結婚まで至ったそう!なんてロマンチックな
それからというもの、私とディラーラは一番の友達になり、いつも隣の席に座りました。ディラーラの方が韓国語ができたので、いつも英語で私に授業内容を教えてくれました。この韓国語教室が私にとってはじめて韓国語を学んだ場所です。韓国に住む日本人は元々韓国語ができて韓国人と結婚しているパターンが多いので、私のクラスには日本人がいませんでしたが、トルコ人のディラーラをはじめ、ベトナム、タイ、ウズベキスタンなどから来た女性たちと韓国語を通して仲良くなれた貴重な場所でした。
そしてこの韓国語教室で何より良かったことは、教科書が結婚移民者の為に作られたもので、韓国で妻として過ごすときに出会うシチュエーションを想定した会話や単語が最短で学べる内容だったことです。例えばお義母さんのキムチ作りを手伝う章であったり、韓国の伝統行事に向けてお義母さんと行事食を作る話であったり。(
にあるある) そして、同じ境遇にある女性たちと面白おかしくワイワイ学べたことは、不安だらけでやってきた私にとって最良の息抜きであり、楽しみでもありました。もちろんすーを育てながらの勉強は楽ではなく、毎回の宿題や小テストをこなすために夜中に起きて勉強する日々でした。でもユッケくんのお母さんが毎日三食作ってくれて、教室に行くときにはすーを預かってくれて、ユッケくんのお父さんは私を車に乗せて毎回送迎してくれました。今思い返すとめちゃくちゃ恵まれた環境やったな...そんな家族の協力のおかげで、なんとか初期の移住生活を乗り越えていったすし子ママでした。
もし、私のように韓国語に不安があって韓国に住むことになった日韓夫婦の方がいたら、是非お住いの市の多文化家族支援センター(다문화가족지원센터)に韓国語教室があるか問い合わせてみてくださいね!
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